頑張る理由

行ってきました。
銅版画展。

そもそも論ですが、
かの有名なダヴィンチの「モナ・リザ」さんや
フランダースの犬に出てきたルーベンスの天使たちの絵や
フェルメールの「レースを編む女」たちなど
そうそうたる絵画たちがなぜ版画になっておるのか???
いったい誰が彫ったんか???


謎ばかりだったのでした。

ちっさい字でいろいろ書かれていたものを読んでみると、
やはり流布させるのが目的の一つだったよう。
この世に一つしかない絵画たち。
写真もコピー機もまだない時代には
版画にして複数刷るのが一番だったとのこと。

が、しかし、いくら
「モナリザと同じ絵を銅に写してみよ」と言われても
誰にでもできるはずもなく、
「彫り師」と呼ばれる特殊能力を持った方たちがいたそうな。
そうしてまた「刷り師」という方らがいて、
インクを乗せて印刷するのもものすごく繊細な仕事だったとのこと。

(たとえば適当にインクを乗せると
銅板に彫った線が微妙に広がったりするとか、
版を保存するときは、
傷つかないように丁寧にインクを落としてから
錆びないように薬品で覆うとか、
相当端折って説明しているのですが、
なんかもう、
「こんなに面倒だったら印刷しない方がよくない?」
と言いたくなるほどなのです。)

芸術へのあくなき探求心と忍耐力。

私にはだいぶん不足しているので、
美術の成績がイマイチだったのでしょうな。

 

(まなみ)

#美術展、版画

 

 

 

 

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