道新かわら版7月号(養育費不払い)

私(花子)は、元夫(太郎)と離婚をする際、子の親権者となる代わりに養育費はいらない、と約束しました。しかし、離婚してみると生活が苦しいです。

太郎に養育費を請求することはできますか。

 

回答

花子さんは、基本的に太郎さんに養育費を請求することができます。

一見すると、一度支払わないということで合意が成立している以上、その合意が尊重されるべき、というのが素直な考え方といえるでしょう。そういった私人間の合意を尊重する考え方を私的自治の原則といい、我々の日常生活は私的自治の原則に基づき営まれております。

しかし、法律学を考える際、原則には例外があることを忘れてはいけません。その原則を維持することがかえってよくない場合には、例外を考えなければなりません。

本件では、花子さんと太郎さんの養育費不払いの取り決めにより、子が経済的に苦しくなることを許容するべき、という事態が私的自治の原則の範囲内といえるでしょうか。子は、両親の取り決めの当事者ではなく、子自身が扶養権利者として養育費を請求することができる、というのが子の健全な成長の観点から妥当な考え方といえるでしょう。

結局、花子さんは養育費を請求することができる、といえるでしょう。