道新かわら版11月号成年後見

相談11 成年後見人開始の申立て

私(花子)には、兄1人(太郎さん、独身)がおります。

昨年、私達の母親が死亡し、私と兄が母の相続人ということになりました。

しかし、兄は、母が亡くなる前より認知症となり、施設に入所している状態です。

母には、不動産や預貯金といった財産があります。

私は、母の財産を兄と半分ずつで分けようと思っております。

しかし、銀行からは、「認知症のお兄さんが署名捺印した書類を受け付けることはできない。成年後見人を選任するように。」と言われてしまい、私は途方にくれております。

成年後見人とはどのような制度なのでしょうか。

回答

後見制度とは、精神上の障害(認知症、知的障害、精神障害など)により判断能力が不十分な方を保護し支援するものです。たとえば、預貯金等の財産管理、福祉サービス契約の締結、遺産分割協議などの各取引等を行う必要があっても、本人の判断能力がなければ適切に行うことはできません。

このような場合に、家庭裁判所が援助者を選任し、本人のために援助者が活動するという制度です。

太郎さんに成年後見人を選任してもらうには、花子さんが、家庭裁判所に成年後見開始の審判申立をする必要があります。申立てをするにあたっては、申立書の作成や医師の診断書、太郎さんの財産に関する書類の写しなどを準備し、裁判所に提出する必要があります。

ご自分で成年後見開始審判の申立てをする方もおりますし、ご自分で申立をするのは大変だ、という方は弁護士が代理人となって申立てをすることも可能です。

成年後見についてお知りになりたい方やご利用を検討されている方は、裁判所か法律事務所に行って、説明を受けることをおすすめいたします。