道新かわら版10月号(限定承認)

相談34 限定承認

母が少しばかりの預金と多額の負債を残して死亡したため、私(花子)は相続放棄をしようと考えています。
父は既に死亡しており、私は一人っ子のため、私が相続放棄をすると、母の兄弟(おじ・おば)が相続人となります。
しかし、おじ・おば達は高齢であり、おじ・おば達に相続放棄の手続をしてもらうのは面倒をかけることになるので避けたいです。

何かいい方法はないでしょうか。

 

回答

こういった場合には、限定承認という方法があります。

限定承認とは、相続した財産の範囲内で被相続人の債務を弁済し、余りがあれば相続できるという制度です。

相続放棄の場合には相続放棄者は初めから相続人ではなかったという扱いになりますが、限定承認の場合には限定承認者が相続をしたこ とになります。

このため、花子さんがお母様の相続人となりますので、おじさんやおばさん達に迷惑をかけることはありません。

ただ、限定承認手続をするには、お母様が亡くなった最後の住所地を管轄する家庭裁判所に対して限定承認の申立てをし、花子さんが相続財産管理人として遺産の清算手続をしなければなりません。

こういった面倒な手続があるため、限定承認は相続放棄に比べて圧倒的に利用が少なくなっています。しかし、花子さんのようなお悩みのある人にとっては使い途のある有効な手段といえるでしょう。