道新かわら版1月号

知って得するQ&Aもおかげ様で連載1年です。

相談13 理事の責任

私(花子)は、ある一般社団法人の理事を頼まれました。

そもそも、理事とはどのような役職であり、どのような責任があるのでしょうか。なお、私が所属している法人は理事会が設置されております。

 

回答

理事は、一般社団法人とは委任の関係、つまり、事務処理を任せられている者をいいます。理事は、代表理事との契約ではなく、法人との契約であるという点が重要です。理事は、法人の業務が法令及び定款並びに社員総会決議を順守しているか、確認しながら業務遂行をする必要があります(善管注意義務、忠実義務)。

理事会は、すべての理事で組織され、①業務執行の決定、②理事の職務の執行の監督、③代表理事の選定及び解職、が職務としてあります。

このように、理事には法人運営の点で重要な権限があり、これらの権限行使を適切に行わず、その結果、法人や第三者に損害を与えた場合には、理事者らは、連帯して、責任を負わなければなりません。

したがって、花子さんを含めた理事の皆さんは、例えば、代表理事が決めた事業を十分に検討せずに実施し、その結果、法人や第三者に損害賠償を負わせた場合、上記②の職務執行の監督義務を怠ったとされてしまいかねません。

理事が、そのような責任を負わないためには、代表理事や各理事の職務執行が適法なものかどうか、絶えず目を光らせておかなければなりません。

なお、名前だけ貸してください、と言われて、理事になっている場合でも、上記の責任を負うのが原則です。ですので、そういった場合は、理事者となることを断るか、引き受けるからにはしっかりと責務を果たすことが重要なことです。

さらに、上記のすべての議論は、取締役会設置会社の取締役にも当てはまることですので、取締役の方も上記責務を十分にご認識のうえ業務にあたっていただければと思います。